媒介契約書(書面)の不交付

行政処分実例

【事案の概要】

  • 対象業者: 浅間高原らいふ株式会社(群馬県嬬恋村)
  • 処分をした人: 群馬県知事
  • 処分の種類: 指示処分(違反を是正するよう命じるペナルティ)
  • 違反のポイント: 不動産購入の媒介(仲介)依頼を受け、活動を始めたにもかかわらず、「遅滞なく媒介契約書(書面)を交付しなかった」こと。

💡 宅建試験の重要リンクポイント

この違反行為は、宅建試験で毎年必ず出題される以下の必須知識に直結しています。

1. 媒介契約書の「作成・交付義務」

  • 試験対策知識: 宅建業者は、宅地や建物の売買・交換の媒介契約を締結したときは、「遅滞なく」、一定の事項を記載した書面(34条の2書面)を作成し、記名して依頼者に交付しなければなりません。
  • 実務での事実: 今回の業者は、依頼を受けて媒介活動(物件探しなど)をスタートさせているのに、この書面を渡していませんでした。口頭での約束だけで仕事を進めてしまうと、後々「言った・言わない」の報酬トラブル等になりやすいため、法律で厳格に書面化が義務付けられています。

2. 「購入」の媒介でも交付義務があるか?(超頻出ひっかけ!)

  • 試験対策知識: 媒介契約書の交付義務は、物件を「売る(売却)」依頼だけでなく、「買う(購入)」依頼を受けた場合にも適用されます
  • 今回の事例も「土地建物の購入に係る媒介の依頼」としっかり記載されていますね。「売却依頼のときだけ交付すればよい」という試験のひっかけ問題に注意してください。

3. 「貸借(賃貸)」の場合はどうなるか?(比較して暗記)

  • 試験対策知識: 宅建業法第34条の2(媒介契約)の規定は、「貸借(賃貸)」の媒介契約には適用されません
  • つまり、アパートを借りる・貸すための仲介依頼を受けた場合は、法律上は媒介契約書の作成・交付義務はありません(実務上はトラブル防止のために交付することが多いですが、法律上の義務ではありません)。「売買・交換」と「貸借」の違いは試験で最も狙われるポイントです。