【事案の概要】
- 対象業者: 協和産業株式会社(群馬県前橋市)
- 処分をした人: 群馬県知事(免許権者)
- 処分の種類: 指示処分(「是正しなさい」というペナルティ。免許取消や業務停止よりは軽い、最も基礎的な処分です)
- 処分の根拠: 宅地建物取引業法第65条第1項(知事による指示処分)
💡 宅建試験の重要リンクポイント(違反内容の解説)
被処分者が行った違反は大きく分けて3つあります。どれも本試験で毎年のように狙われる知識です。
1. 専属専任媒介契約の「指定流通機構(レインズ)」への登録義務違反
- 実務での事実: 業者(被処分者)は、売主から依頼された物件をレインズに登録しませんでした。
- 試験対策知識: 専任媒介契約および専属専任媒介契約を締結した際、業者は物件情報を指定流通機構(レインズ)に登録する義務があります。
- 専任媒介契約: 契約締結日から「7日以内」(休業日を除く)
- 専属専任媒介契約(今回のケース): 契約締結日から「5日以内」(休業日を除く)
- ※一般媒介契約には登録義務はありません。
2. 専属専任媒介契約の「業務処理状況の報告」義務違反
- 実務での事実: 売主に対して、一週間に一回以上の定期報告を行いませんでした。
- 試験対策知識: 業者が依頼主に対して行う活動報告の頻度も、媒介契約の種類によって厳格に決まっています。
- 専任媒介契約: 「2週間に1回以上」
- 専属専任媒介契約(今回のケース): 「1週間に1回以上」
- ※報告方法は、文書でもメール(口頭でも可)でも構いませんが、報告を怠ると宅建業法違反(第34条の2第9項)になります。
3. 媒介契約終了後の「おとり広告」の掲載
- 実務での事実: 媒介契約が終わってしまい、自社ではもう取引(売買の仲介)ができない状態であるにもかかわらず、インターネット上に広告を載せ続けました。
- 試験対策知識: 宅建業法第32条(誇大広告等の禁止)に違反する典型的な「おとり広告(存在しない物件、あるいは売る意思・売る権利のない物件の広告)」に該当します。
- インターネット広告の場合、売れてしまったり契約が終わったりした物件は「遅滞なく削除」しなければなりません。うっかり消し忘れていたとしても、「誇大広告等の禁止」に違反し、今回のように指示処分の対象となります。


