宅建業法は「不動産取引のストーリー」で理解!
試験(全50問)のうち20問(40%)を占めるのがこの「宅建業法」です。出題範囲が狭いため合格者の多くがここで18点〜満点を叩き出します。絶対に落とせない「得点源科目」です。
宅建業法は、「不動産屋さんがお店を開き、お客さんを見つけて、安全に契約を終わらせるまでのストーリー(実務の流れ)」に沿って作られています。まずは取引のストーリーを理解しましょう!

まずはこのページで、宅建業法の全体像を把握してね‼️
取引の流れを具体的にイメージすることで暗記する必要がなくなるわ💡

宅建業法 6つの学習メニュー
1. 宅建免許と宅建士要件(スタートライン)
〜そもそも、誰が不動産屋になれるのか?〜
不動産取引は専門性が高く、また動く金額が大きいため、誰でも勝手に商売を始められるわけではありません。ここでは「業界の入り口」のルールを学びます。
悪質な業者や知識のない人間を業界から排除し、一般消費者が安心して取引できる環境を作るため。
第1問(宅地の定義) 現在、建物の敷地に供されていない農地であっても、都市計画法上の用途地域内に所在する土地は、原則として宅地建物取引業法上の「宅地」に該当するか。
解答
〇 用途地域内の土地は、現況が農地等であっても原則として宅建業法上の「宅地」に該当します。
→用途地域内は、将来的に建物が建つべき場所として指定されたエリアのため、現在は農地でも、取引後は即座に建物が建つ可能性が高いことから宅地と同様と判断されています。
第2問(宅地の定義) 登記簿上の地目が「山林」や「原野」である土地は、現に建物の敷地に供されている場合であっても、宅地建物取引業法上の「宅地」には該当しないか。
解答
✖ 登記簿の地目にかかわらず、現に建物の敷地に供されている土地はすべて「宅地」に該当します。
→登記簿が実態に即していない場合がよくあります。法は実態を重視します。
第3問(宅地の定義) 都市計画法上の用途地域内に所在する土地であっても、現在、道路、公園、河川、広場、水路の用に供されている公共施設用地は、宅地建物取引業法上の「宅地」に該当するか。
解答
✖ 用途地域内の土地でも、現在、道路や公園などの「公共施設用地」となっているものは宅地から除外されます。→公共施設用地は取引対象になることが想定されていないため。
第4問(取引の定義) 自ら所有するアパートやマンションを、不特定多数の者に反復継続して賃貸(貸借)する行為は、宅地建物取引業法上の「取引」に該当するか。
解答
✖ 自ら所有する物件を貸す「自ら貸借」は、宅建業法上の「取引」に一切該当せず、免許は不要です。
第5問(取引・業の定義) 自ら所有する農地を宅地に転用し、複数の区画に分割して、不特定多数の者に反復継続して売却する行為は、宅地建物取引業に該当し、免許を要するか。
解答
〇 自ら売主となり、不特定多数へ分割販売する行為は「売買」を「業」として行うことに該当します。自分の農地であっても同様です。
第6問(取引の定義) 他人が所有する宅地について、貸借の媒介(仲介)を不特定多数の者に反復継続して行う行為は、宅地建物取引業に該当するか。
解答
〇 他人物件の「貸借の媒介」は取引に該当します。これを不特定多数に反復継続して行うなら免許が必要です。
第7問(業の定義) 会社が、不特定多数の一般消費者ではなく「自社の従業員のみ」を対象として、自社所有の宅地を反復継続して売却する場合、宅地建物取引業の「業」に該当するか。
解答
✖ 自社の従業員のみを対象とする場合は「特定の者」に対する取引となり、「業」には該当しません。
第8問(業の定義) 親族のみに限定して、利益を得る目的なく「無報酬」で宅地売買の媒介を反復継続して行う場合、宅地建物取引業の「業」に該当するか。
解答
✖ 親族のみは「特定の者」となるため、反復継続して行われる場合でも「業」には該当しません。
第9問(適用除外) 国や地方公共団体が、公有地を複数の区画に分割し、不特定多数の一般消費者に対して反復継続して売却する場合、宅地建物取引業法が適用され、免許を受ける必要があるか。
解答
✖ 国や地方公共団体には宅建業法が適用されないため、そもそも免許を受ける必要がありません。
第10問(適用除外) 信託業法第3条の免許を受けた信託会社が、宅地建物取引業を営もうとする場合、国土交通大臣または都道府県知事から宅地建物取引業の免許を受ける必要があるか。
解答
✖ 信託会社は免許を受ける必要はありませんが、事業開始前に国土交通大臣への「届出」が必要となります。
→国や自治体は公的な立場にあり、営利目的の不正を行う恐れが低く、別の法令で規律されているため。信託会社や銀行は、既に金融庁等の厳しい監督下にあるため。
第1問(免許の管轄) A県に本店、B県に支店を有する法人が、本店でのみ宅地建物取引業を営み、B県の支店では建設業のみを営む場合、国土交通大臣の免許を受けなければならないか。
解答
✖ 支店が宅建業を営まないなら事務所に該当しません。本問ではA県の本店のみが事務所となるため、A県知事免許が必要です。
第2問(案内所と事務所のちがい) 甲県知事の免許を受けている宅地建物取引業者が、乙県内において、分譲マンションの売買契約を締結するための「案内所(契約締結権限を有する者を置く)」を設置した場合、国土交通大臣への免許換えの手続きが必要となるか。
解答
✖ 免許換えが必要なのは、他の都道府県に「事務所」を設置する場合です。案内所は事務所ではないため、乙県に案内所を置いても甲県知事免許のままで問題ありません。
第3問(免許の更新期間) 宅地建物取引業の免許の有効期間は5年とされているが、免許の更新を受けようとする者は、有効期間満了の日の何日前から何日前までに、免許権者に対して更新の申請を行わなければならないか。
解答
90日前から30日前まで 免許の有効期間(5年)が満了する日の90日前から30日前までに更新申請が必要です。期限を過ぎると免許が失効し、無免許業者となる。
第4問(変更の届出・役員) 宅地建物取引業者である法人について、宅地建物取引業を専任で担当しない非常勤の取締役が新たに就任した場合であっても、免許権者に対して変更の届出を行う必要があるか。
解答
〇 役員(取締役・執行役等)の氏名に変更があった場合、変更の届出が必要です。担当業務が宅建業以外であっても、また非常勤であっても、全ての役員が届出の対象となる点に注意が必要です。
第5問(変更の届出・期限) 宅地建物取引業者が、その事務所に置かれている「専任の宅地建物取引士」の氏名に変更があった場合、当該業者は、変更のあった日から何日以内に免許権者へ届け出なければならないか。
解答
30日以内 専任の宅建士の氏名や、業者の商号、役員の氏名などに変更があった場合の届出期限は「30日以内」です。宅建士個人の「変更の登録(遅滞なく)」と混同しないよう注意しましょう。
第6問(免許の一身専属性・個人の死亡) 個人である宅地建物取引業者Aが死亡した場合、Aの相続人であるBは、Aの受けていた免許を当然に引き継いで、引き続き宅地建物取引業を営むことができるか。
解答
✖ 免許は一身専属的(その人限り)なもので、相続されません。相続人は死亡を知った日から30日以内に「廃業届」を出す必要があります。ただし、故人が行っていた生前の契約を完了させる範囲内では業者とみなされます。
※契約途中で死亡した場合に契約できないとすると依頼者に不測の損害を与えるため、例外的に許されます。
第7問(廃業等の届出・法人の合併) 宅地建物取引業者である法人Aが、宅地建物取引業者ではない法人Bに吸収合併され消滅した場合、当該合併の事実を知った日から30日以内に、誰が免許権者にその旨を届け出なければならないか。
解答
消滅法人(B)の代表役員 法人が合併により消滅した場合、その日から30日以内に「消滅した法人の代表権があった役員」が届け出ます。合併後の存続法人が届け出るのではない、という点がひっかけの定番です。
第8問(廃業等の届出・破産手続開始の決定) 宅地建物取引業者である法人が破産手続開始の決定を受けた場合、当該法人の代表者は、その日から30日以内に免許権者にその旨を届け出なければならないか。
解答
✖(正しくは「破産管財人」) 個人破産の場合は「本人」が届け出る点と区別して覚えましょう。
第9問(免許換え) 甲県知事の免許を受けている宅地建物取引業者が、新たに乙県内にも宅地建物取引業を営む事務所を設置して事業を拡大する場合、誰に対して、どのような免許の手続きが必要となるか。
解答
新設する事務所所在地の乙県知事を経由して、大臣に「免許換え」の申請を行う
第10問(免許換え後の有効期間) 宅地建物取引業者が都道府県知事免許から国土交通大臣免許へ「免許換え」を行った場合、新たに受けた免許の有効期間は、従前の免許の有効期間の「残存期間」となるか。
解答
✖ 免許換えによって新たに取得した免許の有効期間は、交付日の翌日から「5年間」となります。前の免許の残り期間(残存期間)を引き継ぐわけではありません。
第1問(破産者) 破産手続開始の決定を受けた個人Aは、免責許可の決定が確定して復権を得た場合であっても、破産手続開始の決定を受けた日から5年を経過しなければ、宅地建物取引業の免許を受けることができないか。
解答
✖ 破産者は「復権」を得た時点で、直ちに免許を受けることができます。
第2問(執行猶予) 個人Bは、刑法犯により懲役1年・執行猶予3年の刑に処せられた。この場合、Bは執行猶予期間中であっても宅地建物取引業の免許を受けることができるか。また、執行猶予期間が満了した場合はどうか。
解答
執行猶予中:✖ 執行猶予期間中は欠格事由に該当します。
期間満了後:〇 猶予期間が満了すると刑の言渡し自体が効力を失うため、満了の翌日から直ちに免許を受けることができます。
第3問(罰金刑と犯罪の種類) 個人Cは、道路交通法違反により罰金刑に処せられ、その刑の執行を終えた。Cは、その執行を終えた日から5年を経過していなくとも、宅地建物取引業の免許を受けることができるか。
解答
〇(直ちに受けられる) 罰金刑で欠格事由となるのは、宅建業法違反、傷害・暴行等の暴力系犯罪、背任罪などに限られます。
第4問(罰金刑と犯罪の種類) 個人Dは、傷害罪により罰金刑に処せられ、その刑の執行を終えた。この場合、Dは執行を終えた日から5年を経過しなければ、宅地建物取引業の免許を受けることができないか。
解答
〇(5年経過しないと受けられない) 傷害罪は、罰金刑であっても欠格事由に該当します。したがって、刑の執行を終わった日から5年を経過しなければ、新たに免許を受けることはできません。
第5問(未成年者と法定代理人) 宅地建物取引業に係る営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者Eが免許を申請した場合において、Eの法定代理人である父が宅建業法違反により罰金刑に処せられ、刑の執行を終えてから3年しか経過していないとき、Eは免許を受けることができるか。
解答
✖ 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者の場合、その法定代理人も審査対象です。父が宅建業法違反の罰金刑から5年を経過しておらず欠格事由に該当するため、Eは免許を受けられません。
第6問(法人の役員) 宅地建物取引業者である法人F社は、新たに取締役としてGを就任させた。しかし、Gは過去に背任罪により罰金刑に処せられ、刑の執行を終えてから4年しか経過していなかった。この場合、F社の免許はどうなるか。
解答
✖(免許取消しとなる) 背任罪による罰金刑は欠格事由に該当し、執行終了から5年の経過が必要です。法人の役員(取締役等)に欠格事由該当者がいる場合、法人自身も欠格事由に該当することになり、F社の免許は取り消されます。
第7問(政令で定める使用人) 法人H社が宅地建物取引業の免許を申請した。H社の取締役には欠格事由に該当する者はいないが、甲県支店の支店長(政令で定める使用人)が、暴力行為等処罰に関する法律違反により罰金刑に処せられ、刑の執行を終えてから2年しか経過していない。H社は免許を受けることができるか。
解答
✖ 【解説】法人の役員だけでなく「政令で定める使用人(支店長など)」が欠格事由に該当する場合も、法人は免許を受けられません。暴力行為等処罰法違反の罰金刑は5年の経過が必要なため、H社は免許を受けられません。
第8問(不正手段等による免許取消しと役員)法人I社は、不正の手段により免許を受けたとして、免許取消処分の聴聞の期日および場所が公示された。その後、I社の免許は取り消されたが、当該「公示の日」の30日前にI社の取締役を退任していたJは、取消しの日から5年を経過していなくとも、個人の宅地建物取引業者として免許を受けることができるか。
解答
✖ 免許取消処分の「聴聞の公示の日前60日以内」に役員だった者は、取消しから5年間は免許を受けられません。Jは公示の30日前に退任しており、この60日以内に該当するため免許を受けることができません。
第9問(処分逃れの廃業届出) 宅地建物取引業者である個人Kは、業務停止処分事由に該当し、情状が特に重いとして免許取消処分の聴聞の公示を受けた。しかし、Kは聴聞の期日前に自ら宅地建物取引業の廃止の届出(廃業届)を行った。この場合、Kは廃業の届出をした日から5年を経過しなければ、新たに免許を受けることができないか。
解答
〇(5年経過しないと受けられない) 免許取消処分の聴聞公示後に、処分逃れを目的として自ら廃業の届出をした場合、その届出の日から5年を経過しなければ新たに免許を受けることはできません。悪質な処分逃れを防ぐための規定です。
第10問(実刑判決の刑期満了)個人Lは、詐欺罪により懲役2年の実刑判決を受け、刑務所に服役した。Lは刑期を満了して出所したが、出所した日から3年が経過した時点で、宅地建物取引業の免許を受けることができるか。
解答
✖ 詐欺罪による懲役刑(禁錮以上の刑は犯罪の種類を問わない)に処せられた場合、刑の執行を終わった日(出所日)から5年を経過しなければ免許を受けられません。
第1問(事務所の定義・本店) 法人が甲県の本店では建設業のみを行い、乙県の支店で宅建業を行う場合、本店は宅建業法上の「事務所」に該当するか。
解答
〇 支店で宅建業を営む場合、本店は宅建業を行っていなくても自動的に宅建業法上の「事務所」に該当します。したがって、本店にも専任の宅建士の設置や営業保証金の供託などが必要となります。
第2問(事務所の定義・仮設施設) 宅建業者が、分譲マンションの販売のために現地に設けたプレハブ張りの仮設テントであっても、継続して業務を行う場合は「事務所」に該当するか。
解答
✖ 継続的に業務を行う物理的実体を備えた施設でなければ「事務所」とは認められません。テント張りなどの仮設施設は継続性に欠けるため事務所には該当せず、案内所等の扱いになります。
第3問(専任の宅建士の設置基準) 宅建業者は、事務所ごとに業務に従事する者5名につき1名以上の専任の宅地建物取引士を置かなければならないが、この人数には宅建業に直接関わらない経理担当者も含まれるか。
解答
〇 事務所に常駐する従業員であれば、受付や経理などの宅建業に直接関わらない業務のみを行う者であっても「業務に従事する者」の数に含まれます。
第4問(専任の宅建士の不足) 事務所の専任の宅建士が退職し、法定の人数(5人に1人以上)を満たさなくなった場合、宅建業者は30日以内に必要な措置を講じなければならないか。
解答
✖ 法定人数が欠けた場合、宅建業者は「2週間以内」に必要な措置(新たな専任宅建士の補充か、従業員の異動など)を講じなければなりません。
第5問(標識の掲示義務) 宅建業者は、事務所ごとに、公衆の見やすい場所に国土交通省令で定める標識を掲げなければならないが、宅建業を行わない本店にも標識の掲示が必要か。
解答
〇 支店で宅建業を行う場合、本店も宅建業法上の「事務所」となるため、本店で実際に宅建業を行っていなくても標識の掲示義務があります。
第6問(報酬額の掲示義務) 宅建業者は、その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に「報酬額の限度」を掲示しなければならないが、この義務は案内所(モデルルーム)にも適用されるか。
解答
✖ 報酬額の掲示義務があるのは「事務所」のみです。案内所は報酬額の提示義務はないが標識の掲示義務はあります。
第7問(帳簿の備付けと保存) 宅建業者は、事務所ごとにその業務に関する帳簿を備え付けなければならないが、取引が完了した各事業年度の末日から5年間(自ら売主となる新築住宅の場合は10年間)保存しなければならないか。
解答
〇 帳簿は事務所ごとに備え付け、各事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後5年間(自ら売主となる新築住宅の場合は10年間)保存する義務があります。
第8問(従業者名簿の閲覧義務) 宅建業者は、事務所ごとに従業者名簿を備え付けなければならないが、取引の関係者から請求があった場合でも、個人情報保護を理由に名簿の閲覧を拒むことができるか。
解答
✖ 取引の関係者から請求があった場合、宅建業者は従業者名簿を閲覧させなければなりません。なお、帳簿については閲覧義務がありません。名簿(閲覧義務あり)と帳簿(義務なし)の違いが頻出です。
第9問(従業者名簿の保存期間) 宅建業者は、従業者名簿を最終の記載をした日から5年間保存しなければならないか。
解答
✖ 【解説】従業者名簿の保存期間は、最終の記載をした日から「10年間」です。
第10問(事務所の設置義務のまとめ) 甲県に本店、乙県に支店を置く法人が、乙県の支店のみで宅建業を営む場合、甲県の本店には専任の宅地建物取引士を設置する必要はないか。
解答
✖ 支店で宅建業を行う場合、宅建業を行わない本店も「事務所」とみなされます。したがって、本店が宅建業を行わなくても、本店には専任の宅建士の設置が必要です。
第1問(専任の宅建士の設置要件) 宅地建物取引業者が分譲マンションのモデルルームを設置し、そこで売買契約の申込みを受ける場合、成年者である専任の宅地建物取引士を1名以上置かなければならない。
解答
〇 契約の締結や申込みの受付を行う案内所等には、業務に従事する者の人数に関わらず、少なくとも1名以上の成年者である専任の宅地建物取引士を設置する義務があります。
第2問(事前の届出先) 甲県知事免許を受ける宅建業者が、乙県に売買契約を締結する案内所を設置する場合、業務を開始する10日前までに、甲県知事のみにその旨を届け出ればよい。
解答
✖ 契約業務を行う案内所を設置する場合、業務開始の10日前までに、「免許権者(甲県知事)」と「案内所の所在地を管轄する知事(乙県知事)」の【両方】に届け出る必要があります。
第3問(契約業務を行わない案内所の標識) 宅建業者が建物の分譲のために案内所を設置したが、そこでは物件の案内やパンフレットの配布のみを行い、契約の締結や申込みの受付は行わない場合、標識の掲示は不要である。
解答
✖ 契約の締結や申込みの受付を行わない案内所であっても、宅建業法上の「標識」を公衆の見やすい場所に掲示する義務があります(ただし、専任の宅建士の設置や事前の届出は不要です)。
第4問(報酬額の掲示義務) 宅建業者は、契約の締結や申込みの受付を行う案内所を設置した場合、公衆の見やすい場所に、国土交通大臣が定めた報酬の額の限度を掲示しなければならない。
解答
✖ 報酬額の限度を掲示する義務があるのは「事務所」のみです。契約締結権限を持つ案内所であっても、報酬額の掲示義務はありません。帳簿や従業者名簿の備付けも同様に不要です。
第5問(専任の宅建士の数の基準)宅建業者が分譲住宅の販売代理を行うため、現地に契約締結業務を行う案内所を設置した。この案内所で業務に従事する者が12名いる場合、専任の宅建士は3名以上置かなければならない。
解答
✖ 案内所等において必要な専任の宅建士の数は、業務に従事する人数に関わらず「1名以上」です。「業務に従事する者5名につき1名以上」という基準は、事務所にのみ適用されるルールです。
第1問(未成年者の登録) 未成年者であっても、宅地建物取引業に係る営業に関し成年者と同一の行為能力を有していれば、宅地建物取引士資格試験に合格した後、宅地建物取引士の登録を受けることができる。
解答
〇 営業に関し成年者と同一の行為能力を有する未成年者は成人と同様に扱われるため、試験合格などの要件を満たせば宅地建物取引士の登録を受けることができます。
第2問(死亡時の届出) 宅地建物取引士が死亡した場合、その相続人は、死亡の事実を知った日から30日以内に、当該宅地建物取引士が登録を受けている都道府県知事にその旨を届け出なければならない。
解答
〇 宅地建物取引士が死亡した場合、その相続人が、死亡を知った日から30日以内に登録している都道府県知事に届出を行う義務があります。
第3問(住所等の変更の登録) 宅地建物取引士は、住所に変更があった場合、遅滞なく、変更の登録を申請しなければならないが、同一都道府県内での転居であれば、変更の登録を申請する必要はない。
解答
✖ 住所は登録事項のため変更した場合は届け出必須。
第4問(登録の移転) 甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、乙県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事することとなった場合、必ず乙県知事へ登録の移転の申請をしなければならない。
解答
✖ 登録の移転は、任意であり、必ず移転の申請をしなければならないわけではありません。
第5問(宅建士証の提示義務) 宅地建物取引士は、取引の関係者から請求があったときは、宅地建物取引士証を提示しなければならないが、重要事項の説明を行うときは、請求がなくても必ず提示しなければならない。
解答
〇 重要事項の説明(35条書面の説明)を行う際は、自ら宅地建物取引士証を提示する義務があります。
第6問(宅建士の独占業務) 宅地建物取引士の独占業務である「重要事項の説明」「35条書面への記名」「37条書面への記名」は、すべて「専任の宅地建物取引士」でなければ行うことができない。
解答
✖ これらの独占業務は、宅建士証の交付を受けている宅建士であれば誰でも行うことができ、「専任」である必要はありません。
第7問(信用失墜行為の禁止) 宅地建物取引士は、宅地建物取引士の信用を傷つけるような行為をしてはならないが、この信用失墜行為の禁止は、宅地建物取引業の業務に直接関係のない私生活上の行為には適用されない。
解答
✖ 信用失墜行為の禁止は、宅建業の業務中のみならず、業務に直接関係のない私生活上の行為であっても適用されます。
第8問(登録移転後の有効期間) 登録の移転に伴い、新たな都道府県知事から宅地建物取引士証の交付を受けた場合、その新しい宅地建物取引士証の有効期間は、交付の日から新たに5年間となる。
解答
✖ 登録の移転に伴って交付される新しい宅建士証の有効期間は、新たに5年間となるのではなく、従前の宅建士証の有効期間の「残存期間(残りの期間)」となります。
第9問(事務禁止処分時の対応) 宅地建物取引士が、都道府県知事から事務禁止処分を受けた場合、速やかに、その宅地建物取引士証を交付を受けた都道府県知事に「返納」しなければならない。
解答
✖ 事務禁止処分を受けた場合は、宅建士証を一時的に預ける「提出」をします。「返納」は、登録消除処分を受けた場合や宅建士証が失効した場合に行う手続きです。
第10問(法定講習の免除) 宅地建物取引士資格試験に合格した日から1年以内に宅地建物取引士証の交付を受けようとする者は、都道府県知事が指定する法定講習を受講する必要はない。
解答
〇 試験合格日から1年以内に宅建士証の新規交付を受ける場合、最新の知識を有しているとみなされ、指定の法定講習(交付前講習)を受講する義務は免除されます。
2. 営業保証金等(万が一の備え)
〜会社が倒産・トラブルを起こした時、お客さんのお金はどうなる?〜
不動産屋が開業する際、必ず国などに「まとまったお金(供託金)」を預けなければならないルールです。
不動産取引で業者がミスをしてお客さんに大損害を与えた場合や、倒産してしまった場合に、お客さんが泣き寝入りしないよう「損害賠償の原資」をあらかじめ確保しておくため。
第1問(業務開始の要件) 宅地建物取引業者は、免許を受けた日から3ヵ月以内に営業保証金を供託し、その旨を免許権者に届け出なければ、業務を開始することができない。
解答
✖ 業務開始前に供託と免許権者への「届出」が必要ですが、「3ヵ月以内」という期限はありません。ただし、免許から3ヵ月経っても届出がない場合、免許権者から催告を受けることになります。
第2問(有価証券による供託) 新たに宅建業を営むため、主たる事務所と2つの従たる事務所を設置する場合、地方債証券のみで営業保証金を供託するには、額面金額で2,000万円分を供託すればよい。
解答
✖ 必要な供託金は主たる事務所1000万円+従たる事務所500万円×2で合計2000万円です。しかし、地方債の評価額は「額面の90%」であるため、2000万円÷0.9=約2222万円の供託が必要です。
第3問(還付と不足額の補填) 営業保証金が還付され、免許権者から不足額を供託すべき旨の通知を受けた業者は、その通知を受けた日から2週間以内に供託し、供託した日から2週間以内に届け出なければならない。
解答
〇 還付により不足が生じた場合、免許権者からの通知を受けた日から「2週間以内」に不足額を供託し、供託した日からさらに「2週間以内」に免許権者へ届け出る必要があります。
第4問(保管替えの要件) 宅建業者が主たる事務所を移転して最寄りの供託所が変わった場合、営業保証金を金銭と有価証券を併用して供託していても、遅滞なく、移転後の供託所へ保管替えを請求することができる。
解答
✖ 保管替えを請求できるのは、営業保証金を「金銭のみ」で供託している場合だけです。有価証券のみ、または金銭との併用の場合は、新たな供託所に二重供託した後に旧供託所から取り戻す手続きが必要です。
第5問(取り戻しの公告と例外) 宅建業者が一部の支店を廃止し、営業保証金を取り戻す場合、原則として6ヵ月以上の期間を定めて公告をしなければならないが、事業を廃止した日から10年を経過している場合は公告不要である。
解答
〇 営業保証金を取り戻す際は原則として公告が必要ですが、「事業廃止等から10年を経過」している場合は、還付請求権の時効が完成しているため、例外として公告なしで直ちに取り戻すことができます。
第1問(加入時の分担金の納付時期) 宅地建物取引業者は、保証協会に加入しようとするときは、加入した日から2週間以内に弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しなければならない。
解答
✖ 業者は、保証協会に加入前に弁済業務保証金分担金を納付しなければなりません。加入してから2週間以内ではないため、この納付タイミングのひっかけに要注意です。
第2問(分担金の金額) 保証協会に加入しようとする宅地建物取引業者は、主たる事務所につき60万円、従たる事務所につき1か所あたり30万円の割合で算定した額の弁済業務保証金分担金を納付しなければならない。
解答
〇 保証協会へ納付する分担金は、主たる事務所(本店)が60万円、従たる事務所(支店)が1か所につき30万円です。直接供託所に預ける営業保証金(本店1000万・支店500万)との金額の違いが頻出です。
第3問(事務所を新設した場合の対応) 保証協会の社員である宅地建物取引業者は、新たに支店を設置した場合、その設置した日から2週間以内に、当該支店に係る弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しなければならない。
解答
〇 保証協会の社員が加入後に新たに事務所を設置した場合、その日から「2週間以内」に分担金(30万円)を納付しなければなりません。期限までに納付しないと、保証協会の社員としての地位を失ってしまいます。
第4問(還付の限度額) 保証協会の社員と宅建業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、当該社員が納付した「弁済業務保証金分担金の額(本店のみなら60万円)」を上限として、弁済を受ける権利を有する。
解答
✖ 弁済を受けられる上限額は「分担金の額(60万円等)」ではなく、その業者が「社員でなかったとしたら供託すべき営業保証金の額(本店のみなら1000万円)」に相当する額です。ここも非常によく狙われます。
第5問(還付充当金の納付期限) 弁済業務保証金の還付が行われた場合、保証協会の社員は、保証協会から還付充当金を納付すべき旨の通知を受けた日から1ヵ月以内に、その不足分を保証協会に納付しなければならない。
解答
✖ 還付充当金の納付期限は、通知を受けた日から「2週間以内」です。この期間内に納付しないと社員の地位を失い、その後1週間以内に自ら供託所へ高額な「営業保証金」を直接供託しなければならなくなります。
3. 媒介契約と規制(お客さん探し)
〜「家を売って・探して」と頼まれた時のルール〜
いよいよ実務スタート。お客さんから「この家を売りたい」「家を探してほしい」と依頼を受け、契約(媒介契約)を結ぶ際の規制です。
業者とお客さんの「言った・言わない」のトラブルを防ぐこと。また、業者が物件情報を抱え込んでサボったり、お客さんを不当に縛り付けたりするのを防ぐため。
第1問(専任媒介契約の有効期間) 宅建業者が依頼者と専任媒介契約を締結した場合、その有効期間は3か月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、その期間は3か月となる。
解答
〇 専任媒介契約(専属専任を含む)の有効期間は最長で3か月です。3か月を超える期間を定めた場合は無効になるのではなく、自動的に「3か月」に短縮されます。
第2問(一般媒介契約の有効期間) 一般媒介契約を締結した場合、依頼者と合意すれば、有効期間を6か月と定めることができる。
解答
〇 一般媒介契約には、宅建業法上、有効期間に関する制限がありません。したがって、当事者間の合意があれば有効期間を6か月や1年と定めることも可能です。
第3問(指定流通機構への登録義務の日数) 宅建業者が専属専任媒介契約を締結した場合、休業日を含めて5日以内に、物件に関する所定の事項を指定流通機構(レインズ)に登録しなければならない。
解答
✖ 専属専任媒介契約の指定流通機構への登録義務は「契約締結日から5日以内」ですが、この日数には宅建業者の「休業日を含まない(休業日は除外してカウントする)」点に注意が必要です。
第4問(業務処理状況の報告義務) 専任媒介契約を締結した宅建業者は、依頼者に対して、業務の処理状況を「2週間に1回以上(休業日を含む)」報告しなければならない。
解答
〇 専任媒介契約では「2週間に1回以上」、専属専任媒介契約では「1週間に1回以上」の報告義務があります。登録義務の日数計算とは異なり、報告頻度には休業日が含まれます。
第5問(自己発見取引の可否) 専属専任媒介契約を締結した依頼者は、自ら発見した相手方と売買契約を締結することが一切禁止されている。
解答
〇 専属専任媒介契約の最大の特徴です。依頼者は自ら見つけてきた買主(自己発見取引)と直接契約することができず、必ず依頼した宅建業者を通して取引する必要があります。
第6問(媒介契約書の記名者) 宅地建物取引業者は、媒介契約を締結したときは、遅滞なく、宅地建物取引士をして、法第34条の2の規定に基づく書面を作成し、記名させなければならない。
解答
✖ 媒介契約書(34条の2書面)は、あくまで「宅建業者」が作成し記名するものであり、「宅地建物取引士」に記名させる義務はありません。重要事項説明書(35条)や契約書(37条)との違いとして頻出です。
第7問(標準媒介契約約款の記載) 媒介契約書には、国土交通大臣が定めた標準媒介契約約款に基づくものであるか否かを記載しなければならない。
解答
〇 当該契約が標準媒介契約約款に基づくか否かは、媒介契約書の法定記載事項です。約款を使用する義務自体はありませんが、「使用しているかどうか」を明記する義務があります。
第8問(媒介契約の自動更新) 専任媒介契約の有効期間の更新は、期間満了時に依頼者からの申出がない限り、自動的に更新される旨の特約を定めることができる。
解答
✖ 専任媒介契約の更新は、必ず「依頼者からの申出」によらなければなりません。自動更新の特約を定めても宅建業法違反として無効となります。なお、更新後の有効期間も最長3か月です。
第9問(成約の通知義務) 指定流通機構に物件を登録した宅建業者は、当該物件の売買契約が成立したときは、遅滞なく、その旨を指定流通機構に通知しなければならない。
解答
〇 登録した物件の取引が成立した場合、宅建業者は遅滞なく、登録番号、取引価格、成約年月日を指定流通機構に通知する義務があります。これにより市場の成約情報が蓄積されます。
第10問(一般媒介契約の登録制限) 一般媒介契約を締結した宅建業者は、依頼者の特段の承諾を得なければ、物件の情報を指定流通機構に登録してはならない。
解答
✖ 一般媒介契約には指定流通機構への登録「義務」はありませんが、任意で登録することは可能です。その際、依頼者の特段の承諾を得る必要はありません。
第1問(誇大広告等の禁止) 宅地建物取引業者は、その業務に関して広告をするときは、著しく事実に相違する表示をしてはならないが、誤って表示してしまった場合など、故意がない場合は誇大広告の禁止に違反しない。
解答
✖ 誇大広告等の禁止は、業者の故意(わざと)や過失(うっかり)を問いません。事実に相違する表示や、実際のものよりも著しく優良・有利だと誤認させる表示をした時点で、宅建業法違反となります。
第2問(広告開始時期の制限) 未完成の建物の売買において、建築基準法に基づく建築確認を申請中である場合、「建築確認申請中」と明記すれば、その物件の販売に関する広告をすることができる。
解答
✖ 未完成物件の広告は、開発許可や建築確認等の処分が「あった後」でなければ行うことができません。「申請中」や「予定」と明記したとしても、許可等の前に行う広告は一切禁止されています。
第3問(契約締結時期の制限の例外) 【問題】宅地建物取引業者は、建築確認が必要な未完成の建物について、建築確認を受ける前であっても、当該建物の貸借の媒介に係る契約を締結することができる。
解答
〇 未完成物件について、許可等を受ける前に「売買」等の契約を締結することは禁止されていますが、「貸借」の当事者・代理・媒介となる契約は例外として可能です。ただし、貸借であっても事前の広告は禁止です。
第4問(取引態様の明示) 宅地建物取引業者は、物件の広告をする際に取引態様の別(売主、媒介等)を明示していれば、当該広告を見た客から取引の注文を受けた際に、改めて取引態様を明示する必要はない。
解答
✖ 取引態様の明示は、「広告をするとき」だけでなく、「取引の注文を受けたとき」にもその都度明示する義務があります。広告時に明示していたとしても、注文受付時の明示を省略することはできません。
第5問(おとり広告の禁止) 【問題】宅地建物取引業者が、実際には存在しない物件や、実在するが取引する意思のない物件を広告する行為は、いわゆる「おとり広告」として禁止されている。
解答
〇 存在しない物件や、売却済みの物件、取引する意思のない物件を広告することは「おとり広告」に該当し、不当表示防止法のみならず、宅建業法の誇大広告等の禁止規定でも固く禁じられています。
第6問(手付金貸与等の禁止) 宅地建物取引業者は、顧客が手付金を持ち合わせていなかったため、契約を締結させる目的で、手付金を後払いにすることを提案し、売買契約を締結した。この行為は宅建業法に違反する。
解答
〇 手付金の貸付けや、後払い、分割払いを提案するなど、信用を供与して契約を誘引する行為は禁止されています。実際に貸し付けたかどうかにかかわらず、提案した時点で宅建業法違反となります。
第7問(断定的判断の提供の禁止) 宅地建物取引業者は、買主に対して「この周辺には将来必ず大型商業施設ができるため、地価が確実に上がります」と告げて売買契約の締結を勧誘してはならない。
解答
〇 将来の環境や交通の利便、物件の価格等について、不確実な事柄を「絶対に上がる」「必ずできる」と断定的に告げて勧誘する行為(断定的判断の提供)は、顧客の判断を誤らせるため禁止されています。
第8問(守秘義務) 宅地建物取引業者であった者は、宅地建物取引業を廃業した後であっても、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
解答
〇 守秘義務は、宅建業者やその従業員(宅建士を含む)に課せられており、退職後や廃業後であっても継続します。ただし、裁判で証人として証言する場合など、正当な理由がある場合は例外的に開示できます。
第9問(従業者証明書の携帯と提示) 宅地建物取引業者の従業員は、取引の関係者から従業者証明書の提示を求められた場合、有効な宅地建物取引士証を提示すれば、従業者証明書の提示を省略することができる。
解答
✖ 従業者証明書と宅建士証は全く別のものです。取引関係者から請求があった場合は、必ず「従業者証明書」を提示しなければならず、宅建士証で代用することはできません。業務中常に携帯する義務があります。
第10問(誇大広告等の違反に対する罰則) 宅地建物取引業者が誇大広告を行った場合であっても、その広告を見た客から実際に問い合わせや契約の申し込みが一切なかったときは、宅建業法違反として処罰されることはない。
解答
✖ 誇大広告等の禁止規定は、違反する広告を行った時点で成立します。実際にその広告によって顧客が誤認したかどうかや、損害の発生、実害の有無にかかわらず、罰則や監督処分の対象となります。
第1問(売買媒介の基本計算) 宅地建物取引業者が、代金1,000万円(消費税等抜きの価格)の宅地の売買の媒介をした場合、依頼者の一方から受領できる報酬の限度額は、39万6,000円である。
解答
〇 売買代金が400万円を超える場合の報酬限度額は「(代金×3%+6万円)×1.1」です。(1,000万円×3%+6万円)×1.1=39万6,000円となり、正しい計算です。
第2問(居住用建物の貸借の媒介) 居住用建物の貸借の媒介において、借主から承諾を得ていれば、媒介の依頼を受けた「後」に承諾を得た場合であっても、借主から借賃の1か月分(消費税等別)の報酬を受領できる。
解答
✖ 居住用の貸借では原則として双方から0.5か月分ずつしか受領できません。一方から1か月分を受領するには、必ず「媒介の依頼を受ける前」に承諾を得る必要があります。事後承諾は無効です。
第3問(事業用建物の貸借の媒介) 宅地建物取引業者が、事業用店舗の貸借の媒介をする場合、貸主と借主の双方から受領する報酬の合計額は、借賃の1か月分(消費税等別)を超えてはならない。
解答
〇 貸借の媒介における報酬の合計額は、居住用・事業用を問わず、借賃の1か月分(消費税等別)が上限です。事業用の場合、事前の承諾なしに一方から1か月分全額を受け取ることも可能です。
第4問(低廉な空家等の特例:法改正対応) 宅地建物取引業者が、売主から依頼を受けて代金600万円の「低廉な空家等」の売買の媒介を行う場合、売主から最大で30万円(税抜)の報酬を受領できるが、買主からも同額の報酬を受領できる。
解答
〇 低廉な空家等(800万円以下)の特例(最大30万円+税)は、「売主および買主」に適用されます。
第5問(代理の場合の限度額) 宅地建物取引業者が、売主から宅地の売買の代理を依頼された場合、売主から受領できる報酬の額は、同一の物件の売買の媒介を依頼された場合に受領できる限度額の2倍以内である。
解答
〇 売買の「代理」における一方から受領できる報酬は、「媒介」の限度額の2倍以内です。ただし、相手方(買主)からも報酬を受領する場合、双方から受け取る合計額も媒介の2倍以内でなければなりません。
第6問(広告費の別途請求) 宅地建物取引業者は、依頼者の特別な依頼によらない通常の広告の費用について、国土交通大臣が定める報酬の限度額に加えて、依頼者に請求することができる。
解答
✖ 報酬限度額とは別に受領できる広告料金は、「依頼者の特別な依頼」に基づいて行った広告費用に限られます。業者の都合で行った通常の広告費用を別途請求することは宅建業法違反です。
第7問(複数業者の関与) A社が売主から売買の代理を依頼され、B社が買主から売買の媒介を依頼されて契約が成立した場合、A社とB社が受領できる報酬の合計額は、媒介の限度額の2倍を超えてはならない。
解答
〇 複数の業者が関与した場合でも、取引全体で依頼者たちから受領できる報酬の合計額は、1つの業者が単独で媒介した場合の限度額の「2倍」の範囲内に収める必要があります。
第8問(免税事業者の報酬) 消費税の免税事業者である宅地建物取引業者は、媒介報酬を受領する際、国土交通大臣が定める報酬の限度額(税抜)に、仕入れに係る消費税相当額として4%を上乗せして受領できる。
解答
〇 免税事業者であっても、広告費などの仕入れには消費税がかかっているため、税抜きの報酬限度額に「4%(みなし仕入率)」を上乗せして受領することが認められています。
第9問(権利金がある場合の特例) 居住用建物の賃貸借の媒介において、権利金(返還されない金銭)が授受される場合、その権利金の額を売買代金とみなして報酬限度額を算定することができる。
解答
✖ 権利金を売買代金とみなして報酬を計算できる特例は、「居住用建物以外」の貸借(店舗や事務所など)に限定されています。居住用の貸借では、いかなる場合も賃料のみをベースに計算します。
第10問(建物の消費税の扱い) 代金が税込みで2,200万円(うち消費税200万円)の建物の売買の媒介において、報酬限度額を計算する際、税込価格の2,200万円をベースにして計算を行う。
解答
✖ 報酬の計算ベースとなる売買代金に、建物の消費税を含めてはいけません。必ず税抜価格(2,000万円)をベースにして計算します。なお、土地の売買代金にはそもそも消費税はかかりません。
4. 重要事項説明・35条書面(契約前の最重要イベント)
〜ハンコを押す前に、物件の「重大な欠点やルール」を全て伝える〜
宅建業法の中で最も試験に出やすく、実務でも最も重要(トラブルになりやすい)なのが、この重要事項説明(重説)です。これは宅建士にしかできない独占業務です。
専門知識のない一般消費者が、物件の欠陥や法的な制限を知らないまま契約し、「こんなはずじゃなかった!」と被害を受けるのを未然に防ぐため。
第1問(買主が宅建業者の場合の説明) 宅地建物取引業者は、売買契約を締結するまでの間に、買主に対して重要事項の説明をしなければならないが、買主が宅地建物取引業者である場合は、重要事項の説明を省略することができる。
解答
〇 買主が宅建業者(プロ)である場合、重要事項説明の「口頭での説明」は省略することができます。ただし、次問のとおり「書面の交付」までは省略できないためセットで覚えましょう。
第2問(買主が宅建業者の場合の書面交付) 買主が宅地建物取引業者である場合、重要事項説明の「説明」は省略できるため、重要事項を記載した「書面の交付」も併せて省略することができる。
解答
✖ 買主がプロの宅建業者であっても、契約内容や物件の状況を明確にするための「35条書面の交付(宅建士の記名あり)」は絶対に省略できません。本試験の超頻出ひっかけポイントです。
第3問(説明を行う者の制限) 重要事項の説明は、その事務所の「専任の宅地建物取引士」が行わなければならず、専任ではない宅地建物取引士が行うことは宅建業法違反となる。
解答
✖ 重要事項の説明(および書面への記名)は、有効な宅建士証を提示できる「宅地建物取引士」であれば誰でも行うことができます。事務所に設置義務のある「専任」の宅建士に限定されているわけではありません。
第4問(ITを活用した重要事項説明) 宅地建物取引業者は、建物の売買の媒介において重要事項説明をテレビ会議等のITを活用して行う場合、事前に買主の承諾を得ていれば、宅地建物取引士証の提示を画面越しに行うことができる。
解答
〇 現在、ITを活用した重要事項説明(IT重説)は、貸借だけでなく「売買」においても認められています。宅建士証の提示も、画面越しで相手方にしっかりと視認させることができれば問題ありません。
第5問(説明を行う場所) 重要事項の説明を行う場所は、宅地建物取引業者の事務所や案内所に限定されており、買主の自宅や勤務先で行うことは禁止されている。
解答
✖ 重要事項の説明を行う場所に法的な制限はありません。宅建業者の事務所はもちろん、買主の希望があれば自宅、勤務先、喫茶店などで行うことも可能です。(※クーリング・オフの場所の規制と混同しないよう注意)
第6問(記載事項:違約金と解除) 重要事項説明書には、契約の解除に関する事項を記載しなければならないが、損害賠償額の予定や違約金に関する事項については、定めがある場合にのみ記載すればよい。
解答
〇 契約の解除に関する事項は「必ず」記載・説明する必要がありますが、損害賠償額の予定や違約金に関する事項は「定めがある場合のみ」記載・説明すれば足ります。この違いは頻繁に問われます。
第7問(記載事項:インフラ整備) 宅地の売買において、飲用水、電気およびガスの供給施設の整備状況は重要事項として説明しなければならないが、建物の貸借の場合は説明を省略できる。
解答
✖ 飲用水、電気、ガスの供給施設や排水施設の整備状況は、生活の基盤となる極めて重要な情報です。そのため、売買だけでなく「建物の貸借」においても、必ず重要事項として説明する義務があります。
第8問(押印の廃止:法改正) 宅地建物取引業者は、重要事項説明書を作成したときは、宅地建物取引士をして、当該書面に記名押印させなければならない。
解答
✖ 令和4年(2022年)の法改正により、重要事項説明書(35条書面)および契約書(37条書面)への宅地建物取引士の「押印」義務は廃止されました。現在は宅建士による「記名」のみで適法となります。
第9問(記載事項:建物状況調査) 既存の建物の売買の媒介において、建物状況調査(インスペクション)を実施しているかどうか、およびその結果の概要は重要事項として説明しなければならない。
解答
〇 既存(中古)の建物の売買や貸借では、過去1年以内に「建物状況調査」を実施しているかどうか、および実施している場合はその「結果の概要」を重要事項として説明する義務があります。
第10問(説明の相手方) 宅地建物取引業者が、建物の貸借の媒介を行う場合、借主に対して重要事項の説明を行えば足り、貸主に対して説明を行う必要はない。
解答
〇 重要事項の説明は、これから物件を取得してリスクを負う「買主」や「借主」を保護するための制度です。したがって、物件を手放す側・貸す側である「売主」や「貸主」に対して説明する義務はありません。
5. 契約締結時書面・37条書面(いざ、契約!)
〜最終的な「約束の証拠」を残す〜
重要事項説明に納得してもらい、いざ契約成立となった際に交付する「契約書」のルールです。
最終的に合意した内容(金額、引き渡し時期など)を明確に書面に残し、後日の「言った・言わない」の紛争を防止するため。
第1問(37条書面の交付時期と交付先) 宅地建物取引業者は、売買契約が成立したときは、遅滞なく、契約の各当事者に対して、法第37条の規定に基づく書面を交付しなければならない。
解答
〇 37条書面(契約書面)は、契約成立後「遅滞なく」交付する義務があります。売買の場合は、買主だけでなく売主も含めた「契約の各当事者(双方)」に交付しなければなりません。
第2問(37条書面の説明義務) 法第37条の規定に基づく書面を交付する際、宅地建物取引士は、当該書面の内容を各当事者に説明しなければならない。
解答
✖ 37条書面は、宅建士による「記名」と「交付」が義務付けられていますが、35条書面(重要事項説明書)とは異なり、内容を「説明」する義務はありません。
第3問(37条書面への記名者) 宅地建物取引業者が法第37条の規定に基づく書面を作成したときは、その事務所の専任の宅地建物取引士をして、当該書面に記名させなければならない。
解答
✖ 37条書面への記名は、有効な宅建士証を有する「宅地建物取引士」であれば誰でもよく、「専任」の宅地建物取引士に限定されているわけではありません。また、押印は不要です。
第4問(記載事項:代金の額等) 宅地の売買契約において、代金の額、その支払の時期及び方法は、法第37条の規定に基づく書面に必ず記載しなければならない。
解答
〇 「代金や借賃の額、支払の時期及び方法」は、37条書面の必要的記載事項(絶対に記載しなければならない事項)です。なお、35条書面では代金の額などは説明事項ではありません。
第5問(記載事項:引渡しの時期) 建物の売買契約において、当該建物の引渡しの時期は、法第37条の規定に基づく書面に必ず記載しなければならないが、建物の貸借契約においては記載を省略できる。
解答
✖ 「物件の引渡しの時期」は、売買・交換・貸借のいずれの契約においても、37条書面の必要的記載事項として必ず記載しなければなりません。
第6問(記載事項:移転登記の申請時期) 宅地の売買契約において、移転登記の申請の時期は、法第37条の規定に基づく書面に必ず記載しなければならない。
解答
〇 「移転登記の申請の時期」は、売買および交換契約における37条書面の必要的記載事項です。なお、貸借契約には移転登記という概念がないため、記載不要です。
第7問(記載事項:危険負担に関する定め) 法第37条の規定に基づく書面には、天災その他不可抗力による損害の負担(危険負担)に関する定めがある場合、その内容を記載しなければならない。
解答
〇 天災等の不可抗力による損害の負担(危険負担)に関する事項は、37条書面の任意的記載事項です。「定めがある場合」にのみ記載する義務があります。
第8問(記載事項:代金等以外の金銭の授受) 建物の貸借の媒介において、借賃以外の金銭の授受に関する定めがあるときは、その額並びに当該金銭の授受の時期及び目的を、法第37条の規定に基づく書面に記載しなければならない。
解答
〇 敷金や礼金などの「代金、交換差金及び借賃以外の金銭の授受」に関する定めがある場合、その額、授受の時期、目的は、貸借であっても37条書面に記載する義務があります。
第9問(電磁的方法による提供) 宅地建物取引業者は、法第37条の規定に基づく書面の交付に代えて、当事者の承諾の有無にかかわらず、電磁的方法により当該書面に記載すべき事項を提供することができる。
解答
✖ 37条書面(および35条書面)の電磁的方法(PDFや電子メールなど)による提供は可能ですが、必ず事前に「相手方の承諾」を得る必要があります。承諾なしに行うことはできません。
第10問(プロ間取引での省略の可否) 宅地建物取引業者は、建物の売買の媒介において、売主と買主がともに宅地建物取引業者である場合、法第37条の規定に基づく書面の交付を省略することができる。
解答
✖ 当事者の双方が宅建業者(プロ)であっても、37条書面の交付を省略することはできません。35条書面(重要事項説明書)の交付と同様、プロ間取引でも書面の作成と交付は必須です。
6. 自ら売主となる場合の8種制限
〜立場が弱い一般消費者を、不動産のプロから徹底的に守る〜
宅建業者が「自ら売主」となり、一般消費者が「買主」となる場合にのみ発動する、業者にとって非常に厳しい8つの特別ルールです。※業者間の取引では適用されません。
不動産のプロと素人では、知識量や交渉力に圧倒的な差があります。素人がプロに言いくるめられて不利な契約を結ばされないように一般消費者を保護するため。
第1問(買主の申し出による自宅や勤務先) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買において、買主の申し出により買主の自宅で売買契約を締結した場合、買主はクーリング・オフによる契約の解除をすることができない。
解答
〇 買主が自ら指定した自宅や勤務先は、落ち着いて購入の判断ができる場所として「事務所等」に準じる扱いとなるため、クーリング・オフの対象外となり解除できません。
第2問(書面告知と期間の制限) 宅建業者が自ら売主となる売買契約において、テント張りの案内所で契約を締結した場合、買主はクーリング・オフの適用がある旨を書面で告げられた日から起算して8日以内であれば、無条件で契約を解除できる。
解答
〇 事務所等以外の場所(テント張りの案内所や喫茶店など)で契約した場合、クーリング・オフができる旨等を「書面で告げられた日から起算して8日以内」であれば解除可能です。
第3問(解除の効力発生時期) クーリング・オフによる売買契約の解除は、買主が宅建業者に対して解除の意思表示を記載した書面を発信した時ではなく、その書面が宅建業者に到達した時に効力を生ずる。
解答
✖ クーリング・オフによる解除は、必ず「書面(または電磁的記録)」で行う必要があり、その効力は業者に到達した時ではなく、書面を「発信した時」に生じます(発信主義)。
第4問(引渡しと代金決済による制限) クーリング・オフの期間内であっても、買主がすでに物件の引渡しを受け、かつ、売買代金の全額を支払った場合には、もはやクーリング・オフによる契約の解除をすることはできない。
解答
〇 クーリング・オフ期間内であっても、「物件の引渡し」と「代金全額の支払い」の両方が完了した場合は、取引が完全に終了したとみなされ、解除することはできなくなります。
第5問(損害賠償と手付金の返還) 買主がクーリング・オフによる契約の解除をした場合、宅地建物取引業者は、契約の解除に伴う損害賠償を買主に請求することができるが、受領した手付金は全額返還しなければならない。
解答
✖ クーリング・オフが成立した場合、宅建業者は買主に対して損害賠償や違約金を一切請求できません。また、すでに受領している手付金などの金銭は速やかに全額返還する義務があります。
第1問(取得契約済みの例外) 宅地建物取引業者が自ら売主となり、非業者である買主と売買契約を締結する場合、当該業者がまだ所有権を取得していない物件であっても、すでに現在の所有者と取得する旨の契約を締結していれば、売買契約を締結できる。
解答
〇 他人物売買は原則禁止ですが、業者が現在の所有者との間で、すでに物件を取得する契約(予約契約を含む)を締結している場合は、確実に物件を引き渡せるため例外として売買契約を締結できます。
第2問(停止条件付きの取得契約) 宅地建物取引業者は、現在の所有者との間で「農地法の許可が得られたら取得する」という停止条件付きの売買契約を締結している土地について、自ら売主として非業者である買主と売買契約を締結することができる。
解答
✖ 業者が現在の所有者と「停止条件付き」で取得契約を結んでいる段階では、確実に取得できるか未定であるため、これを自ら売主として一般消費者に売却する契約を結ぶことは固く禁止されています。
第3問(所有権留保特約付きの取得) 宅地建物取引業者が現在の所有者と売買契約を締結したが、代金完済まで所有権を移転しない「所有権留保特約」が付いている場合、業者は代金を完済するまで、当該物件を自ら売主として売却することはできない。
解答
✖ 取得のための契約に「代金完済まで所有権を移転しない(所有権留保)」という特約が付いていても、物件を取得する契約自体はすでに有効に成立しているため、業者は自ら売主として売却することが可能です。
第4問(媒介契約と他人物売買) 宅地建物取引業者が、A所有のマンションについてAから売却の専任媒介契約を締結している場合、当該業者は物件の売却権限を有しているため、自ら売主として買主Bと売買契約を締結することができる。
解答
✖ 媒介や代理の依頼を受けているだけの物件は、業者が自ら「取得する契約」を結んでいるわけではないため「他人物」に該当します。したがって、自ら売主として売却する契約を結ぶことはできません。
第5問(業者間取引の適用除外) 宅地建物取引業者Aが自ら売主となり、宅地建物取引業者Bを買主とする場合、Aが現在の所有者と取得の契約を一切締結していない全くの他人物であっても、AB間で有効に売買契約を締結することができる。
解答
〇 自己所有でない物件売買の制限を含む「自ら売主制限(8種制限)」は、買主がプロである宅建業者の場合(業者間取引)には適用されません。したがって、業者間であれば他人物売買も自由に可能です。
第1問(未完成物件の保全不要の要件) 宅地建物取引業者が自ら売主となる未完成物件の売買において、受領する手付金等の額が代金の5%を超えていても、1,000万円以下であれば、保全措置を講ずる必要はない。
解答
✖ 未完成物件の場合、手付金等の額が代金の「5%以下」かつ「1,000万円以下」の両方を満たす場合に保全措置が不要となります。5%を超えている場合は、1,000万円以下であっても保全措置が必要です。
第2問(保全措置の方法の制限) 宅地建物取引業者は、未完成物件の売買契約において手付金等の保全措置を講ずる場合、銀行等による保証契約、保険事業者との保険契約、または指定保管機関との手付金等寄託契約のいずれかの方法を選択できる。
解答
✖ 指定保管機関との手付金等寄託契約による保全措置は、「完成物件」の場合にのみ利用できる方法です。「未完成物件」の保全措置としては利用できないため、銀行の保証契約か保険契約のいずれかを選択します。
第3問(所有権移転登記等と保全措置)宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、買主への所有権移転登記が完了した場合、業者はその後買主から受領する中間金について、手付金等の保全措置を講ずる必要はない。
解答
〇 手付金等の保全措置は、引渡しや登記がなされず買主が損害を被ることを防ぐ制度です。買主への「所有権移転登記」がすでに完了している場合は、受領する金額の大小に関わらず、保全措置を講ずる必要はありません。
第4問(完成物件の保全不要の要件) 宅地建物取引業者が自ら売主として、代金3,000万円の完成物件を販売する場合、契約時に代金の10%にあたる300万円を手付金として受領するときは、手付金等の保全措置を講ずる必要はない。
解答
〇 完成物件の場合、受領する手付金等の額が代金の「10%以下」かつ「1,000万円以下」であれば保全措置は不要です。本問は300万円でどちらの条件も満たしているため、保全措置を講ずる必要はありません。
第5問(手付金等の範囲) 手付金等の保全措置の対象となる「手付金等」には、契約締結時に支払われる手付金だけでなく、契約締結後から物件の引渡し前に支払われる中間金も含まれる。
解答
〇 保全措置の対象となる「手付金等」とは、手付金、中間金、内金など名目のいかんを問わず、契約締結の日から物件の引渡し前に支払われる金銭で、最終的に売買代金の一部に充当されるものをすべて含みます。
第1問(2割を超える手付金の効力) 宅地建物取引業者が自ら売主となり、非業者である買主と代金3,000万円の宅地の売買契約を締結する際、代金の3割にあたる900万円を手付金として受領した場合、その手付金の約定は全額が無効となる。
解答
✖ 宅建業者が自ら売主となる場合、受領できる手付金は代金の「2割(本問では600万円)」が上限です。2割を超える手付金を受領した場合、全額が無効になるのではなく「2割を超えた部分(300万円)」のみが無効となります。
第2問(解約手付の性質) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、当事者間で「この手付金は違約手付であり、解約手付としての性質は持たない」とする特約を結んだ場合であっても、当該手付金は解約手付としての性質を持つ。
解答
〇 宅建業者が自ら売主となる場合、受領した手付金は、いかなる名目や特約があっても必ず「解約手付」としての性質を持ちます。解約手付を否定するなど、一般消費者である買主に不利な特約はすべて無効となります。
第3問(業者間取引の適用除外) 宅地建物取引業者Aが自ら売主となり、宅地建物取引業者Bを買主として代金5,000万円の建物の売買契約を締結する場合、Aは代金の2割を超える手付金を受領することはできない。
解答
✖ 「手付の額の制限」を含む自ら売主制限(8種制限)は、買主もプロの宅建業者である「業者間取引」には適用されません。したがって、業者間であれば代金の2割を超える手付金を自由に授受することが可能です。
第4問(手付解除ができる期間の制限) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、「買主が手付を放棄して契約を解除できるのは、契約締結日から10日以内に限る」とする特約を定めた場合、この特約は無効である。
解答
〇 法では、相手方が「履行に着手するまで」手付解除が可能とされています。この期間を「10日以内」などと短縮して制限する特約は買主に不利であるため無効となり、買主は履行着手までいつでも手付解除が可能です。
第5問(売主からの手付解除の方法) 売主である宅地建物取引業者が解約手付による契約の解除をする場合、買主に対して手付金の倍額を償還する旨を口頭で告げればよく、現実に金銭を提供する必要はない。 【解答】
解答
✖ 売主(業者)から手付解除を行う場合、口頭で「倍返しする」と告げるだけでは不十分です。現実に手付金の倍額を買主に「提供(いつでも受け取れる状態にすること)」しなければ、契約を解除することはできません。
第1問(2割を超える特約の効力) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約で、損害賠償額の予定と違約金の合計額を代金の2割を超える額とする特約を定めた場合、その特約は全体が無効となる。
解答
✖ 代金の2割を超える特約を定めた場合は「2割を超える部分のみ」が無効となり、2割までは有効です。特約全体が無効になるわけではありません。
第2問(予定額と違約金の合算) 宅建業者が自ら売主となり、非業者である買主と代金4,000万円の宅地の売買契約を締結する際、損害賠償額の予定を400万円、違約金を500万円とする特約は有効である。
解答
✖ 損害賠償額の予定(400万円)と違約金(500万円)の合計は900万円となり、代金の2割(800万円)を超えるため、超えた100万円部分が無効となります。
第3問(特約を定めていない場合) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、損害賠償額の予定をしていない場合、債務不履行により実際に生じた損害が代金の2割を超えていれば、その実損害額を請求できる。
解答
〇 損害賠償額の「予定」をしていない場合は、民法の原則に戻ります。業者が実際の損害額を立証できれば、代金の2割を超えていても全額請求することが可能です。
第4問(実際の損害額との関係) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、代金の2割を損害賠償額の予定として定めた場合、実際の損害がこれを上回っていても超過分を別途請求することはできない。
解答
〇 損害賠償額の予定をした場合、実際の損害が予定額を上回っていても超過分を請求できず、逆に下回っていても予定額全額をそのまま請求することになります。
第5問(業者間取引の適用除外) 宅地建物取引業者Aが自ら売主となり、宅地建物取引業者Bを買主とする売買契約では、損害賠償額の予定と違約金の合計額を代金の3割とする特約を有効に定めることができる。
解答
〇 自ら売主制限(8種制限)は一般消費者を保護する目的があるため、買主がプロの宅建業者である「業者間取引」には適用されません。2割を超える特約も有効です。
第1問(引渡しから2年の特約) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保する責任を負う期間を「物件の引渡しの日から2年間」とする特約を定めた場合、この特約は有効である。
解答
〇 民法では「不適合を知った時から1年以内」の通知が必要ですが、宅建業法では買主に不利な特約を無効としつつ、唯一の例外として「引渡しの日から2年以上」とする特約のみ有効と認めています。
第2問(無効になった場合の扱い) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約で、契約不適合責任について「引渡しの日から1年間」とする特約を定めた場合、その特約は無効となり、責任期間は引渡しの日から2年間となる。
解答
✖ 「引渡しから1年」など2年未満とする特約は買主に不利なため無効です。無効になった場合、「引渡しから2年」になるのではなく、民法の原則に戻り「不適合を知った時から1年以内」の通知が必要となります。
第3問(買主の権利の制限) 宅建業者が自ら売主となる売買契約で、「物件に契約不適合があった場合、買主は修補の請求のみができ、契約の解除や損害賠償の請求はできない」とする特約は有効である。
解答
✖ 民法が認める買主の権利(追完請求、代金減額、契約解除、損害賠償)を一部でも制限・排除する特約は、一般消費者である買主に不利な特約に該当するため、宅建業法違反として無効となります。
第4問(買主に有利な特約) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、契約不適合責任の通知期間を「買主が不適合を知った時から2年間」とする特約は、買主に有利であるため有効である。
解答
〇 民法の原則は「不適合を知った時から1年以内」です。これを「知った時から2年間」とする特約は、民法よりも買主に有利な内容であるため、宅建業法の制限に抵触せず当然に有効となります。
第5問(業者間取引の免責特約) 宅地建物取引業者Aが自ら売主となり、宅地建物取引業者Bを買主とする売買契約では、「Aは契約不適合責任を一切負わない」とする特約を有効に定めることができる。
解答
〇 契約不適合責任の特約の制限(自ら売主制限)は、一般消費者を保護するための規定です。そのため、買主もプロの宅建業者である「業者間取引」には適用されず、一切責任を負わないとする免責特約も有効になります。
第1問(催告期間の制限) 宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地の割賦販売契約において、買主が賦払金の支払いを遅滞した場合、業者は20日の期間を定めて書面で支払いを催告すれば、契約を解除することができる。
解答
✖ 買主が支払いを遅滞した場合、業者は「30日以上の期間」を定めて催告しなければ、契約の解除や残額の一括請求をすることはできません。20日という短い期間での催告は無効です。
第2問(催告の方法) 宅地建物取引業者が自ら売主となる建物の割賦販売契約において、買主の賦払金の支払いが遅滞した場合、業者は30日以上の期間を定めていれば、口頭による催告であっても契約を解除することができる。
解答
✖ 支払いの催告は、必ず「書面」で行う必要があります。たとえ30日以上の期間を定めていたとしても、口頭で催告をしただけでは要件を満たさず、契約の解除等を行うことはできません。
第3問(買主に不利な特約の禁止) 宅地建物取引業者が自ら売主となる割賦販売契約において、「賦払金の支払いを1回でも遅滞したときは、催告を要することなく直ちに契約を解除できる」旨の特約は無効である。
解答
〇 割賦販売の解除に関する規定に反し、買主に不利となる特約は無効です。無催告で直ちに契約を解除できる(無催告解除特約)とする合意は買主に著しく不利であるため、宅建業法違反となります。
第4問(残額の一括支払い請求) 宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地の割賦販売契約において、買主が賦払金の支払いを遅滞した場合、30日以上の期間を定めて書面で催告しなければ、未払分の残額の一括支払いを請求することはできない。
解答
〇 契約の解除をするときだけでなく、「未払分の残額の一括支払い(期限の利益の喪失)」を請求する場合であっても、全く同様に「30日以上の期間」を定めた「書面」による催告が義務付けられています。
第5問(業者間取引の適用除外) 宅地建物取引業者Aが自ら売主となり、宅地建物取引業者Bを買主とする割賦販売契約において、「Bが支払いを遅滞したときは、Aは14日の期間を定めた書面による催告で契約を解除できる」とする特約は有効である。
解答
〇 「自ら売主制限」は一般消費者を保護するルールであるため、買主もプロの宅建業者である「業者間取引」には適用されません。したがって、業者間であれば30日未満の催告期間とする特約も有効です。
第1問(所有権留保の原則) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、業者は代金の10分の3を超える額の支払いを受けた後は、原則として担保の目的で物件の所有権を留保してはならない。
解答
〇 自ら売主となる宅建業者は、買主から代金の10分の3を超える支払いを受けた場合、原則として物件の引渡しと所有権移転登記を行わなければならず、自らに所有権を留保することは宅建業法違反となります。
第2問(例外:保証人を立てない場合) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、代金の10分の3を超える支払いを受けた後であっても、買主が残代金の支払いについて保証人を立てない場合、業者は所有権を留保することができる。
解答
〇 例外として、買主が残代金の支払いを担保するための抵当権設定登記等に応じない場合や、保証人を立てない場合には、代金の10分の3を超える支払いを受けていても、業者は所有権を留保することができます。
第3問(例外:抵当権設定に応じない場合) 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約で、買主が残代金を担保するための抵当権設定登記に応じない場合でも、代金の10分の3を超える支払いを受けた後は、業者は所有権を留保することはできない。
解答
✖ 買主が残代金の支払いについて担保を供しない(抵当権設定や保証人を立てない)場合は例外に該当します。この場合、業者は代金の10分の3を超える支払いを受けた後でも、自己を守るために所有権を留保できます。
第4問(受領額が10分の3以下の場合) 宅地建物取引業者が自ら売主となる場合、受領した代金が10分の3以下であっても、買主から所有権移転登記の請求があれば、業者はこれに応じなければならない。
解答
✖ 受領した代金が「10分の3以下」の段階であれば、宅建業法上の所有権留保の制限には抵触しません。したがって、売買契約に特約があれば業者は所有権を留保することができ、登記の移転を拒むことが可能です。
第5問(業者間取引の適用除外) 宅地建物取引業者Aが自ら売主となり、宅地建物取引業者Bを買主とする売買契約においては、代金の全額を受領するまでAに所有権を留保する旨の特約を有効に定めることができる。
解答
〇 所有権留保の制限をはじめとする「自ら売主制限(8種制限)」は、一般消費者を保護する目的であるため、買主もプロである「業者間取引」には適用されません。したがって業者間での留保特約は有効になります。
7.その他
第1問(指示処分の対象) 宅地建物取引業者が従業者名簿を正しく備え付けていなかった場合、国土交通大臣又は都道府県知事は、その業者に対して指示処分をすることができる。
解答
〇 従業者名簿の備付け義務違反など、業務停止処分等に至らない違反であっても、監督官庁は業務の適正化のために必要な「指示処分」を出すことができます。
第2問(業務停止処分の期間) 都道府県知事は、免許を受けた宅地建物取引業者に対して業務停止処分をする場合、その期間は最大で2年以内とされている。
解答
✖ 業務停止処分の期間は「1年以内」と定められています。2年という規定はありません。違反が悪質な場合は、業務停止ではなく「免許取消処分」の対象となります。
第3問(免許取消処分の裁量) 宅地建物取引業者が不正の手段により免許を受けたことが判明した場合、免許権者は情状により免許の取消しを免除することができる。
解答
✖ 不正の手段により免許を取得した場合は「必要的取消事由」に該当します。情状酌量の余地はなく、免許権者は必ず免許を取り消さなければなりません。
第4問(監督処分の公告) 国土交通大臣又は都道府県知事は、宅地建物取引業者に対して指示処分をした場合、その旨を宅建業者名簿に登載するとともに、必ず公告しなければならない。
解答
✖ 公告が義務付けられているのは「業務停止処分」と「免許取消処分」を行った場合のみです。最も軽い「指示処分」を行った場合には、公告する義務はありません。
第5問(宅建士への監督処分) 都道府県知事は、宅地建物取引士が他人に自己の名義を貸与し、その他人がその名義を用いて業務を行った場合、当該宅建士の登録を取り消さなければならない。
解答
〇 宅建士の名義貸し(そして実際に他人が業務を行ったこと)は非常に悪質な違反であり「必要的登録取消事由」に該当します。知事は必ず登録を取り消さなければなりません。
第6問(宅建士の事務禁止処分) 宅地建物取引士が事務禁止処分を受けた場合、その期間中であっても、重要事項説明書の作成や記名を行うことはできるが、重要事項の説明を行うことはできない。
解答
✖ 事務禁止処分を受けると、その期間中(1年以内)は宅建士としての一切の事務(重要事項説明、35条・37条書面への記名など)を行うことが完全に禁止されます。
第7問(罰則:無免許営業) 免許を受けずに宅地建物取引業を営んだ者(無免許営業)は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処され、又はこれらを併科される。
解答
〇 無免許営業や不正な手段での免許取得、名義貸し等に対する罰則は「3年以下の懲役又は300万円以下の罰金」と、宅建業法の罰則規定の中で最も重く設定されています。
第8問(罰則:重要事項説明義務違反) 宅地建物取引業者が法第35条に基づく重要事項の説明を怠った場合、当該業者には直ちに1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科される。
解答
✖ 重要事項説明義務違反自体には直接の罰則(懲役や罰金などの刑事罰)規定はありません。ただし、宅建業法違反として指示処分や業務停止処分などの監督処分の対象となります。
第9問(聴聞の期日における不出頭) 免許取消処分等を行うための聴聞の期日において、当該宅地建物取引業者が正当な理由なく出頭しなかった場合、行政庁は聴聞を行わずに処分をすることができる。
解答
〇 処分対象者が正当な理由なく聴聞期日に出頭せず、陳述書等の提出もない場合、行政庁は聴聞を終結させ、ただちに免許取消し等の重い処分を行うことができます。
第10問(監督処分を行う行政庁) 国土交通大臣免許を受けた宅建業者がA県内で業務違反をした場合、A県知事は当該業者に対して指示処分や業務停止処分を行うことができるが、免許取消処分はできない。
解答
〇 業務地を管轄する知事は、大臣免許の業者に対しても指示・業務停止処分は可能ですが、「免許取消処分」ができるのは、その業者に免許を与えた免許権者(大臣)のみです。
第1問(業者間取引の適用除外) 宅地建物取引業者Aが自ら売主として、宅地建物取引業者Bに対し新築住宅を販売する場合、Aは住宅販売瑕疵担保保証金の供託や保険契約の締結を行う必要はない。
解答
〇 住宅瑕疵担保履行法に基づく資力確保措置は、一般消費者を保護するための制度です。そのため、買主がプロの宅建業者である「業者間取引」の場合には適用されず、措置を講じる必要はありません。
第2問(基準日の届出) 宅地建物取引業者は、毎年3月31日の基準日ごとに、当該基準日に係る住宅販売瑕疵担保保証金の供託等に関する状況について、基準日から3週間以内に免許権者に届け出なければならない。
解答
〇 自ら売主として新築住宅を引き渡した宅建業者は、毎年3月31日を基準日として、そこから3週間以内(4月21日まで)に資力確保措置の状況を免許権者に届け出る義務があります。
第3問(届出を怠った場合の制限) 宅地建物取引業者が基準日に係る資力確保措置の状況について免許権者への届出を行わなかった場合、その日以降、新たにすべての建物の売買契約を締結することができなくなる。
解答
✖ 届出を怠った場合、基準日の翌日から起算して「50日」を経過した日以降、新たに「新築住宅」の自ら売主となる売買契約を結ぶことが禁止されます。中古住宅や土地の売買まで禁止されるわけではありません。
第4問(供託所等に関する説明義務) 宅地建物取引業者は、保証金を供託して新築住宅を販売する場合、買主に対して、売買契約を締結するまでに、供託所の所在地等を記載した書面を交付して説明しなければならない。
解答
〇 供託による資力確保措置を講ずる場合、業者は買主に対し、必ず「売買契約を締結するまで」に供託所の名称や所在地などを記載した書面を交付して説明する義務があります。
第5問(新築住宅の定義) 住宅瑕疵担保履行法の対象となる「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことがなく、かつ、建設工事の完了の日から2年を経過していないものをいう。
解答
✖ 履行法の対象となる「新築住宅」とは、まだ誰の居住用にも供されたことがなく、かつ、建設工事の完了の日から「1年未満」のものを指します。誰も住んでいなくても、完成から1年を経過すれば中古扱いとなります。

お疲れ様😄
全体像が理解出来たら過去問をひたすら解くこと‼️
この科目では全問正解を目指しましょ❢
